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労働社会学
職場におけるジェンダー関係の考察
労働、雇用管理、ジェンダー、ホワイトカラー
私の研究課題は、ホワイトカラー職場での人材育成とキャリア形成に関する問題を、ジェンダー視角を用いて明らかにすることです。具体的には、雇用管理と労働のあり方に着目し、なぜキャリア格差や長時間労働などの問題が生じるのか、どうすれば是正することができるのかについて研究を行っています。企業(経営者や人事担当者)、管理職、男性・女性労働者へ調査を実施し、企業はどのような経営方針と人材育成施策のもとで労働者を採用・配置・育成・評価・処遇しているのか、働く人々はいかなる意識を持っているのかを考察します。そして制度や職場文化に潜む問題を明らかにし、改善方法を理論的・実証的に提示します。研究を通じて、企業での優れた人材育成、公正でやりがいのある職場づくり、男女がともに仕事と家庭を大切にできる社会の実現、を目指しています。
1996年 甲南大学大学院社会科学研究科経済学専攻修士課程修了
2007年 一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学
2007年 北海道大学大学院教育学研究院 助教
2014年 北海道大学大学院教育学研究院 准教授
2024年 北海道大学大学院教育学研究院 教授
主な研究業績
【論文】
駒川智子、2024、「ケアの視点から問う労働領域でのジェンダー平等――制度、時間、処遇、職場文化からの考察」北海道社会学会誌『現代社会学研究』第37巻、pp.47-68 https://www.jstage.jst.go.jp/article/hokkaidoshakai/37/0/37_49/_pdf/-char/en
駒川智子、2024、「正社員登用にみるジェンダー格差の要因-小売業A社における登用基準、業務内容、職場文化からの考察」社会政策学会誌『社会政策』第15巻第3号、pp.70-81
駒川智子、2022、「『女性活躍』から『ダイバーシティ推進』に向けた研修の取り組みー国土交通省北海道開発局の事例から」『北海道大学大学院教育学研究院紀要』第140号、pp.81-96、http://hdl.handle.net/2115/86257
駒川智子、2019、「働き方改革と二つの格差――銀行の性別雇用管理の分析から」『経済社会とジェンダー』(日本フェミニスト経済学会誌)第4巻、pp.25-42
Tomoko KOMAGAWA, 2017, “Strategies for Gender Equality in the Japanese Workplace”, Bulletin of Faculty of Education Hokkaido University, Vol.128, pp.56-65.
駒川智子、2017、「女性管理職の数値目標の達成に向けた取り組みと組織変化」『大原社会問題研究所雑誌』5月号、№703、pp.17-31.
Tomoko KOMAGAWA, 2016, “Gender-Based Job Segregation and the Gender Gap in Career Formation: Focusing on Bank Clerical Staff since the Postwar Years”, Japan Labor Review, Vol.13, No.3, Summer, pp.58-79.
駒川智子、2016、「地域経済における女性活躍推進――福岡県の中小企業の取り組みと『女性の大活躍推進福岡県会議』」『日本労働社会学会年報』第27号、pp.32-56.
Tomoko KOMAGAWA, 2015, “Changes in Japanese-style Management Considering Gender Perspectives: Focus on the Financial Industry”, Bulletin of Faculty of Education Hokkaido University, Vol.123,pp.175-187.
駒川智子、2015、「金融業の業態別にみる女性活躍推進の取り組み」『現代女性とキャリア』第7号、日本女子大学現代女性キャリア研究所、pp.71-85.
駒川智子、2014、「女性活躍推進施策の内容と諸特徴――内閣府、経済産業省、厚生労働省の施策を対象に」『北海道大学大学院教育学研究院紀要』第121号、pp.17-36.
駒川智子、2014、「性別職務分離とキャリア形成における男女差――戦後から現代の銀行事務職を対象に」『日本労働研究雑誌』7月号、No.648、pp.48-59.
駒川智子、2013、「分析対象としての女性事務労働者――ホワイトカラー研究と女性労働研究の整理から」『北海道大学大学院教育学研究院紀要』第119号、pp.139-154.
駒川智子、2007、「女性事務職のキャリア形成と『女性活用』――ジェンダー間職務分離の歴史的形成・変容過程の考察」『大原社会問題研究所雑誌』5月号、No.582、pp.31-56.
【著書】
駒川智子・金井郁編、2024、『キャリアに活かす雇用関係論』世界思想社(序章:駒川智子・金井郁「なぜ雇用管理を学ぶのか」pp.5-18、第2章:駒川智子「配属・異動・転勤――キャリア形成の核となる職務」pp.33-46、終章:金井郁・駒川智子「労働の未来を考える」pp.213-223)
藤原千沙・山田和代編、2011、『女性と労働』大月書店(1章:駒川智子「事務職にみる女性労働と職場の変化――『女性活用』の限界と可能性」、pp.87-116)。
大阪社会運動協会編、2009、『大阪社会労働運動史』第9巻、有斐閣(1章4節4:駒川智子「金融再編のもとでの大阪の地域金融――職場、地域社会、労働者のキャリアの視点から」pp.112-129)。
【訳書】
『「労働」の社会分析――時間・空間・ジェンダー』(木本喜美子監訳)2014、法政大学出版局(1章:駒川智子「『働く』ことについて考える――労働をめぐる全社会的組織化」pp.1-37. 原著Miriam Glucksmann, 2000, Cottons and Casuals: the Gendered Organisation of Labour in Time and Space, Sociology Press)
社会政策学会
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日本社会学会
北海道社会学会
学部:専門演習、職業能力形成論、教育社会科学実習
大学院:教育社会調査実験、教育社会特論(職業能力形成特論)