北海道大学/大学院教育学研究院/教育学部
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大学院の紹介

教育学研究院と教育学院の目標

 私たちの大学院は、社会の変動に伴う教育のニーズに機敏に対応するために、2007年4月から研究と教育組織を分離し、教育学研究院と教育学院からなる新しい体制の下で研究と教育を進めています。
 研究組織としての教育学研究院は、教育基礎論、教育社会科学、教育心理学、健康体育学の4つの分野をおき、子ども発達臨床研究センターを附設して活発な研究活動を展開しています。
 4つの分野では、乳幼児期から高齢期に至るまでの人間の精神的・身体的発達と学習の機制、発達・学習を保障する教育活動・臨床的援助・社会的支援の方法と制度、人が学び発達する社会の構造そのものを多角的に探求しています。附属子ども発達臨床研究センターは、人の発達を支える援助実践、発達障害のこどもたちの困難の分析と臨床的対応、教師の成長・発達のプロセスを研究する3つの研究部門をおき、上の4つの分野の橋渡しをしながら、教育をめぐる実践的な課題に応える研究をすすめています。
 教育組織としての教育学院は、教育の理論的および実践的課題を探求する研究者と教育に関する高度な知識を持った専門職業人を養成することを目的としています。修士課程と博士後期課程があり、学校教育論、生涯学習論、教育社会論、教育心理学、臨床心理学、健康教育論、身体教育論、多元文化教育論の8つの講座から成り立っています。教育学院で探究する内容は多岐にわたるため、教育学研究院だけでなく、他の研究院、センターに所属する教員とともに、各講座が運営されています。

教育学院の講座の内容と特徴

 本学院8講座の内容と特徴は以下の通りです。

1 学校教育論講座

 学級運営の困難化、児童・生徒の学習意欲・学力の低下、生徒文化の大きな変化といった今日的課題に対応しうる新たな教科指導・生徒指導の開発、柔軟な学校組織や教育行政のあり方を総合的・実証的に追求することを課題としています。これらの問題の解決には、学校教育の内容や方法、また組織・制度のあり方を探求するとともに、教育の歴史や他の国々の教育事情から学ぶことも重要です。この講座では、幅広い視点から新たな学校教育をつくるための課題と方法を探求していくことになります。

2 生涯学習論講座

 「地球時代」を迎えている現代社会は、子育て支援や若者の移行問題、あるいは高齢期の生き方の創造、環境問題と持続可能な社会づくりなど、挑戦的な課題を多く抱えています。それらを解決するためには、新たな知の創造と地域社会の再構築が必要です。本講座の課題は、社会教育・高等継続教育・生涯学習の視点から、上記課題に取り組む新たな主体形成への学びとその支援のあり方を、実践の論理と制度に即して明らかにすることにあります。

3 教育社会論講座

 人は教育を通じて成長し、社会の担い手になります。そのため、教育は個人の発達にとってだけでなく、社会の維持や発展にとっても重要な意義をもっています。同時に、教育は社会のあり方から様々な影響を受けています。教育のあり方は、社会の仕組みによって、様々な形で条件づけられているのが現実です。この講座では、社会学、経済学、社会福祉学など、社会諸科学の成果をふまえながら、教育と社会の関連について、その現状と課題を探求しています。

4 教育心理学講座

 乳幼児から青年、成人までの精神的・身体的発達と学習にかかわる諸問題を家庭、学校、さらには社会における教育の営みと関連づけながら探求します。そこでは、人間発達と学習の問題を発達心理学、生理心理学、現象学の知見にもとづきながら、理論的、実践的に展開します。さらには教育学、特別支援教育、神経科学、臨床心理学等の諸科学との連携によって幅広い視点から教育心理学に関わる諸問題を考えていきます。

5 臨床心理学講座

 家庭・学校・地域社会において、発達・教育・適応等に関する様々な困難を抱える人たちに対する、臨床心理学的援助の高度な専門家である臨床心理士を養成するための課程です。実践家のみならず研究者の育成も目指します。当事者からの問いを大切にしながら、実践的研究と理論的研究を行っていきます。心理査定、心理面接、介入等の実際と理論について、学内外における実習をまじえて学んでいきます。

6 健康教育論講座

 健康教育論講座は、超高齢社会の新たな社会システムを展望した健康増進をめざし、生活習慣病の臨床疫学研究やこども・高齢者を含む社会健康教育(健康科学)、運動・栄養・休養を融合した科学的根拠に基づく体力の向上と健康の保持・増進に関する研究(体力科学)、さらにエネルギーを消費しながら身体が動く仕組みとその生理的恒常性(ホメオスタシス)の維持に関する研究(運動生理学)などを通して、科学的専門性と学問的実践性に裏付けられた社会に貢献しうる人材の育成を行っています。

7 身体教育論講座

 身体運動および身体文化に関する科学的研究を展開すること、そしてそこから学校教育・地域教育における身体運動の実践化のありようについて構想することを課題としています。本講座では、身体運動を知覚-運動システムとしての人間と文化が交錯する地平で生ずる現象と捉え、そうした全体的枠組みの中で身体運動に接近し、さらに学校体育や地域スポーツなどの身体を介した様々な教育へ接近することを特徴としています。時間軸、社会軸、個人軸の座標系を組み合わせて、下表のような専門分野を設置しています。

8 多元文化教育論講座

 多言語・多文化社会における相互理解、協調、共生を促進していくための教育のありかたを追求します。 国や地域を超えて人々や文化が活発に移動する時代において、個人の発達や学習のあり方が多様な文化から大きな影響を受けるようになっています。このような社会の中で、どのような内容の発達と学習が営まれているのか、そこにいかなる問題が存在しているのかを、様々な事例を通して解明し、あるべき多元文化教育・国際教育の姿を探求していきます。

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