北海道大学/大学院教育学研究院/教育学部
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takeshi*edu.hokudai.ac.jp
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専門分野

学校経営論

学部所属

教育基礎論分野

学院所属

学校教育論講座

メッセージ

大学卒業後、アメリカのある都市で生活する機会を得たときに、公に保障される教育の重要性を目の当たりにしました。帰国後、研究の道に進んでからも、荒廃するアメリカ都市部の公教育の過酷な現実と、それを必死に立て直そうとする保護者と教師たちの物語から学び続けています。

研究室のホームページ

http://hokudaiedu.wixsite.com/gyouseikeiei ※教育行政学研究室との合同で作成

専門領域

教育行政学、教育経営学、教育法学

研究テーマ

  1. 現代学校の経営と組織に関する理論的、実証的研究。
  2. 日米の教育ガバナンス改革の比較研究。
  3. 教育専門職(教職員、教育行政職員等)の専門性の組織的開発に関する研究。

研究の内容を表すキーワード

教育ガバナンス、分散型リーダーシップ論、北海道の小規模高校、学校設置者移管、開かれた学校づくり、アメリカ都市教育委員会、専門職の学習共同体(Professional Learning Community)

研究の詳細な内容

 教育を受ける権利を保障する公教育システム、そして「学校」とは何か。学校経営論では、その組織的特質と経営のあるべき姿を多様な理論枠組みから追究している。そのために必要な問いとは、子どもの発達と学習、そして教育内容および教育実践に注目する教育内在的な問いと、教育政策および教育法制度、そして行政の教育条件整備に関わる外的な問いである。私は、それらの問いを総合しながら、現代アメリカ大都市学区における教育ガバナンス改革とリーダーシップの動態に注目し、様々な主体に開かれた民主的な学校経営と教育ガバナンスの実現課題を考えてきており、北海道大学着任後は北海道の自治体におけるフィールドワークも進めている。

 ここでは私の研究の一端にわずかであるが触れてみたい。わが国では、1990年代の分権改革以降、自律的学校経営を担う校長のリーダーシップが政策的に強調されて久しいと言える。ところが、欧米の学校経営論やスクール・リーダーシップ研究では、校長など職位に付随する特定の「リーダー」個人を英雄的に位置づける考え方は改められ、むしろ機能としてのリーダーシップを組織を構成するあらゆる成員によって捉える研究が進められている。その中では、従来においてリーダーに従う「フォロワー」としての存在をリーダーシップ全体を構成する重要な要素として位置づけ、その相互作用の姿に着目することによって、日常的な学校経営や必要な改革の真のプロセスに迫ることが可能になると考えられている。

 その最たる理論が「分散型リーダーシップ」であり、私も長く注目しているものである。この理論は、学校経営に係るリーダーシップを教師や地域住民のような様々な主体と、学校の文化や歴史、条件整備などの状況的要素が相互に作用しあうことで構成されるものと捉え、その概念レンズによって学校経営過程の複雑性や動態を明らかにする道を拓くものである。この理論が示すアイデアは、すでに欧米では実際の学校経営と学校改善にかかる様々な実践場面にも応用され始め日本の学校現場でも少しずつ浸透し始めているが、欧米に比べ日本での実証的な研究は未だ少ないのが現状である。

 私は、このような近年の研究の展開をふまえながら、日本における教育の現代的課題に応える学校経営論の追究を進めている。北海道大学では、欧米の理論と実践との比較の視点を携えながら、北海道各地をフィールドに研究を展開中であり、過疎自治体における小規模高校の条件整備と学校経営のあり方、市町村への高校の学校設置者移管の事例研究、教育と福祉等の他の専門領域との連携等、マクロにミクロに公教育と学校の諸課題と向き合っている。

略歴

2009年3月 北海道大学大学院教育学研究科博士後期課程修了 博士(教育学)
2009年4月-2010年3月 日本学術振興会特別研究員(PD)
2009年10月-2010年3月 Brown University, Visiting Research Fellow
2010年4月 福井大学大学院教育学研究科教職開発専攻 研究機関研究員
2011年4月 滋賀県立大学人間文化学部人間関係学科 准教授
2015年4月 北海道大学大学院教育学研究院 准教授

主な研究業績

詳しくはresearchmapをご覧ください。

[著書](一部)
横井敏郎編著『教育行政学 子ども・若者の未来を拓く 第3版』八千代出版、2020年10月。篠原は第7章「学校組織と学校経営」、第8章「教職員制度と教員の仕事」を執筆。
下司晶・他編『教育学年報11 教育研究の新章(ニュー・チャプター) 』世織書房、2019年8月。篠原は「教育経営学 ―学校の自律性と臨床的アプローチ、その追究の先に―」を執筆。
末松裕基編著『現代の学校を読み解く』春風社、2016年4月。篠原は第3章「新しい学校と教師の学習」を執筆。
村上祐介編著『教育委員会改革 5つのポイント』学事出版、2015年12月。篠原はpart2「地方教育行政法」改正5つのポイント、ポイント1「教育委員会の役割はこれまでと変わるのか?」を執筆。
日本教育法学会編『教育法の現代的争点』法律文化社、2014年7月。篠原は44「人事考課と教師の専門性」を執筆。
北野秋男・大桃敏行・吉良直編著『アメリカ教育改革の最前線』学術出版会、2012年10月。篠原は第3章「『頂点への競争』の展開 ブッシュ政権の遺産とオバマ政権の教育政策」を執筆。
篠原清昭編著『学校改善マネジメント』ミネルバ書房、2012年5月。篠原は第5章「学校経営計画の立案」を執筆。

[論文](一部)
篠原岳司・高嶋真之・大沼春子「都道府県立高等学校の学校設置者移管に関する研究 : 北海道奥尻高等学校を事例に」『北海道大学大学院教育学研究院紀要』第135号、2019年12月。
篠原岳司「米国における首長主導型教育改革 シカゴ学区における新自由主義教育改革を事例に」『日本教育法学会年報』第44号、2015年5月。
篠原岳司「分散型リーダーシップに基づく教育ガバナンスの理論的再構築」『教育学研究』Vol. 80-2、pp. 185-196、2013年6月。
篠原岳司「学校改善支援に向けた教育センター機能の再考」『教師教育研究』福井大学教職大学院、第4号、pp. 193-201、2011年6月。
篠原岳司「オバマ政権の教育政策 ―内外の教育政策動向2009」『日本教育政策学会年報』八月書館、第17号、pp. 187-193、2010年7月。
篠原岳司「現代米国教育委員会制度改革と教育専門職リーダーシップ ―Boston Plan for Excellenceのコーチングに着目して―」『日本教育行政学会年報』教育開発研究所、第34号、pp. 143-159、2008年10月。
篠原岳司「現代シカゴ学区における学力向上政策と学校改善計画 ―分散型リーダーシップの理論と『実践』―」『日本教育政策学会年報』八月書館、第15号、pp. 153-166、2008年6月。
篠原岳司「教師の相補的『実践』に着目した学校改善理論に関する一考察 ―J・スピラーンの『分散型リーダーシップ(distributed leadership)』理論の検討―」『日本教育経営学会紀要』第一法規、第49号、pp. 52-66、2007年5月。

[翻訳]
A・ハーグリーブス著、木村優・篠原岳司・秋田喜代美監訳『知識社会の学校と教師』金子書房、2015年2月。(Hargreaves A., Teaching in the Knowledge Society, Teachers College Press, 2003.)

所属学会

日本教育学会
日本教育行政学会
日本教育経営学会
日本教育政策学会
日本教育法学会
北海道教育学会
アメリカ教育学会

担当する授業

[学部]
学校経営論
専門演習Ⅰa・Ⅰb・Ⅱ・Ⅲ
教育基礎論調査実習(教育行政・学校経営調査実習)Ⅰ・Ⅱ

[大学院]
学校経営論
教育ガバナンス論

[教職課程]
教育制度論
教育実習関連
教職実践演習
学校インターンシップ

[全学教育]
教育学入門Ⅰ(オムニバス)
主題別科目「日本の公教育と学校制度」
外国語演習「英語演習(中級)」

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