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日韓の若者(青少年)支援シンポジウムの報告を掲載しました

2010年03月10日 イベント

日韓の若者(青少年)支援シンポジウム ――留学生の活躍――

間宮正幸(教育学研究院)

  1. 日韓・若者(青少年)支援シンポジウムの開催
    2月23日から25日まで、北大で、若者(青少年)自立支援の最先端におられる韓国の研究者・実践家をお招きして共同シンポジウムを開催しました。80名の参加がありました。このような内容での開催はわが国でもはじめての試みだと思います。来道されたのは、イ・ゼキュ公州大學校教授、キム・インキュ全州大學校教授及びパク・ビョンフン光州広域市青少年支援センター所長の3氏です。

    わが国では、韓流ドラマなどを通じて韓国に関心をもつ人々が増えています。しかし、互いの国の教育や文化の実情を知り、まして、過去の歴史的な関係を含めて理解しあうとなると思いのほか壁が厚いというのが現実です。それゆえ、この現実に鑑みて準備を行い、しかも、若い世代を前面に押し出すことをねらいました。韓国や中国からの留学生がその要にいることはいうまでもありません。実際、翻訳・通訳に活躍していただきました。

  2. 若者(青少年)支援と教育
    そもそも、韓国から3氏をお招きした目的のひとつは、韓国青少年総合相談院及び各地域を担当する青少年相談支援センターというすぐれた支援システムをつくりあげてきた経過とその実践内容にふれることでした。韓国は「青少年基本法」「青少年活動支援法」「青少年福祉法」の3つの新しい法律をつくりあげ、それによって若者(青少年)支援の基盤が整えられています。そして、もうひとつのねらいは、韓国の学校相談の現状を知ることにありました。韓国の学校や相談機関では、成長・発達の困難を抱えるむずかしい子ども・若者たちに、実際に、どのようなアプローチをしているのか。実践と理論的背景を知りたいものだと願ってきましたが、それがはじめてかないました。さらに、私たちが今回一番望んだことは、韓国の専門家から、わが国のひきこもりの若者(青少年)がどう見えるかについて率直な意見をいただいて議論を行うことでした。これはたいそう大きなテーマですが、今後議論を発展させていく土台を築けたかと思います。

    私は、ゲストらが実践・臨床に優れているというだけでなく、政策立案者・企画者としての能力をもっておられるとことにも注目しています。

    折しも、期間中、両国は、スケート競技の金メダル・銀メダル獲得を競いました。背景には互いに教育にかける情熱があります。これからも真剣に交流を続けたいと思っています。

 

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