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家族発達臨床論
教育心理学分野
臨床心理学講座
家族発達・臨床、生涯発達心理学
生涯発達における親子・家族関係の変化、および関係的困難の理解と理論的研究
親子/家族関係、生涯発達、ジェネレイショナル・サイクル、相互性
家族、特に親子関係において、親と子が自らの立場や関係のあり方をどのように経験しているのか、またその変化に伴って起こりうる難しさや葛藤をどのように理解し、それぞれの育ちや生活を支えることができるのか、について研究しています。
子にとっての親は、生まれてはじめに出会う他者であり、したがって親子・家族関係は子が最初にえる人との繋がりです。それを起点に、様々な他者との繋がりを広げ、自分という存在の輪郭を作り変化させていきます。その過程の中で、親子関係はいくつもある関係の1つになっていきます。その一方で、親子関係は生涯にわたって経験され続ける関係です。これは当たり前のように感じられるかもしれず、普段の生活の中で意識する瞬間も多くないかもしれません。それでも、この事実は、新たなライフステージに進むとき、あるいは、人生のあるタイミングで何かを選択するとき、改めて意識されること、またときに自分の存在の意味を大きく揺さぶることが、これまでの研究から見えてきたことです。
さらに、親子は単に親と子の二者関係にとどまらず、その前後に連なる関係も含めた、複数世代の中で経験される重層的な繋がりです。だからこそ、親になった後も、自らの親との関係において、子という立場を経験し続け、その経験がひるがえって、親としてのあり方に影響を与えます。そうであるならば、長い時間軸上で相互に入り組みながら、重なり連なっていく関係のあり様を理解するための大きな枠組みが必要になります。その1つが、Eriksonが提起したジェネレイショナル・サイクルという概念です。
この概念を参照し、また拡張を試みつつ、家族・親子という関係を生きながら自らの生涯を生きるという経験や、虐待といった困難の経験とその意味づけられ方について、改めて問い直す研究をしています。そして、子の育ち、親の育ち、家族の育ちを応援できるような研究をしていきたいと考えています。
2021年9月 静岡大学 国際連携推進機構 学術研究員
2024年4月 岩手県立大学 社会福祉学部 講師
2025年3月 北海道大学大学院 教育学院 博士後期課程修了 博士(教育学)
2026年4月 北海道大学大学院 教育学研究院 講師
濤岡優(2021) 第2章第1節「思春期から青年期の発達の特徴」、常田美穂・辰巳裕子・北川裕美子・吉井鮎美(編著)『子ども家庭支援の心理学:子どもの未来を支える家庭支援のあり方を探る』 ひとなる書房.
穴水ゆかり・濤岡優(2022) 第5章「虐待・自傷:親子というつながりの問い直し」、都筑学(監修)、加藤弘通・岡田有司・金子泰之(編著)『問いからはじまる心理学:教育問題の心理学 何のための研究か?』 福村出版.
濤岡優(2026) 第10章第2節「虐待と親子関係の問題」、心理科学研究会(編)『新・小学生の生活とこころの発達:「子どもらしさ」の心理学』 福村出版.
濤岡優(2020)「青年期から成人期にかけての自己形成における「子としての自己」:親子の分離−再接近過程に注目して」 『心理科学』 第41巻、1-16.
濤岡優(2020)「母親の視点から見た子離れの経験:子離れした後、母親であるということはどのように経験され続けているのか」 『北海道大学大学院教育学研究院紀要』 第136号、1-29.
濤岡優(2022)「介護のあり方の世代間連鎖に関する研究:親世代が祖父母世代の介護者になることが、子世代の介護の認識に与える影響」 『明治安田こころの健康財団 研究助成論文集』(2020年度公益財団法人明治安田こころの健康財団「社会学・社会福祉学的分野に関する助成金 研究成果報告書」) 第56号、115-124.
濤岡優・藤井基貴・植松希世子(2022)「SDGsをテーマとした国際共修:フィンランド・オウル大学とのオンライン短期プログラムの成果と課題」 『教科教育学篇、静岡大学学術院教育学領域 静岡大学教育学部研究報告』 第54号、211-224.
濤岡優(2024)「静岡大学静岡キャンパス国際交流ラウンジにおける実践報告:ピア・サポート活動に焦点をあてて」 『静岡大学大学教育センター』 第20号、73-82.
濤岡優(2026)「フィンランドにおける親族介護支援制度に関するヒアリング調査の報告」 『岩手県立大学社会福祉学部紀要』 第28巻、91-98.
発達心理学会、心理科学研究会、質的心理学会、青年心理学会
学 部:家族心理学、家族発達臨床論(専門演習)
大学院:家族臨床特論