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障害者臨床心理学
教育心理学分野
臨床心理学講座
地域精神保健,臨床心理学,ケアリング論,障害者支援
ケアの本質
地域に住む精神障害へのケア
ケアリング・リカバリー・精神障害者・障害者支援・ケアコミュニティ
私の臨床家としての原点は主に統合失調症を抱える方々との出会いとその学びにあります。ケアの担い手として関わってきた30年でありますが,彼ら彼女らの生き抜き,生ききる姿に,私がケアされながら今まで生きてきたという思いがあります。その人にとっての生きづらさ,生活のしづらさは何か,を教えてもらいながら,ともに生き抜き,生ききることを大切にして,出会いに感謝しつつ,ケアの場に身をおいてゆきたいと思っています。この「当事者に学ぶ」という姿勢は,研究においても同じです。具体的には,軸足をケアの担い手としての自分におき,事例研究や当事者の体験に学び,普遍を見出していく聴きとり調査,質的研究を行っています。やはり研究関心は,臨床における当時者とのかかわりから立ち上がってきます。地域に暮らす精神障害回復者の方々や、障害をもちながら働いたりして暮らしている方々,コミュニティとのかかわりもはいります。ケアの場というのは,きれいごとではすまない,あいまいでごちゃごちゃしていたり,目をそらしたくなるような状況にまみれることもあります。そのなかでケアリングの核ともなる利他の姿勢を貫くことは,そう単純なことではなく,容易なことではないと感じています。臨床実践においても研究においても,自分をごまかさないよう自問自答を続ける毎日です。