北海道大学/大学院教育学研究院/教育学部
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学部のゼミについて

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教育基礎論分野
「天狗式部」:卒業証書を得て鼻高々の女学生たちを揶揄する風刺画。女性たちが学び続けることを快く思わない人びとのまなざしをも投影していよう。当時、高等女学校の卒業生は、全国を通じて約1,300名。(『大阪滑稽新聞』1909年4月15日号)

教育史

テーマ

教育の「常識」のラディカルな問い直し

紹介

 教育という営みは、人々の生の営みのあるところいつでも・どこでも行われてきました。「教育史」とは、人々の生きた痕跡を具体的に確かめながら、成育・社会化の慣行や組織、伝達・伝承の様式や内容、教え・学ぶ者の規範や関係性など、それぞれの時代・地域の特徴と相互の連関を検証していく研究領域・方法だといえるでしょう。異なる時代・地域の側に視点を据えることができれば、自分たちの日常の経験や直面している問題も、これまでとは違って見えてくるはずです。
 たとえば、「現代特有の教育問題」や「日本独特の教育文化」だとされる事象について、「新しさ」や「日本らしさ」への思い込みを脇に置き、史実とその意味を探索すること。あるいは、「現代教育の病理」とされる現象について、処方箋を急ぐよりは、教育の生理現象のひとつとしてその仕組みを探究すること。そのなかで、これまで意識していなかった問題の連鎖や、あたかも無関係に見える諸事象のつながりが、浮かびあがってきます。その試みは、当面する諸課題に対しては、悠長な遠回りのようでもあり、ラディカルな問いかけでもあります。

教員の紹介

求める学生像

 本ゼミに参加するために特段の資格は必要ありません。本ゼミに参加して「教育史」を学ぶ意思がある学生を受け入れ、基礎・専門演習を通じて、卒業論文を執筆するために必要な力(問いを立て、調べ、読み解き、考え、表現する)を養っていきます。

卒業論文

・近代日本の漢字論―山下芳太郎における「国字改良」運動
・戦時下知識人の動員
・近代日本における民俗音楽の変容


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