【第3回(最終回)レポート】北大子ども学ゼミナール:「子ども理解」を考える
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12月20日(土)に、北大子ども学ゼミナール(全3回)の第3回を開催しました。
第3回:子どもと環境との関係について レポート
報告者:伊藤一奈(北海道大学・乳幼児発達論研究室修士2年)
3ヶ月にわたる「『子ども理解』を考える」をテーマとする本ゼミナールもいよいよ最終回。最終回は「子どもと環境との関係」を主題とした議論が交わされた。
まず、フランスのドキュメンタリー映画『ちいさな哲学者たち』を観賞し、作品に対する感想や気づきを共有した。「哲学とは?」「友だちとは?」等の難しいテーマについて、子どもたちが自分の視点から言葉を紡ぎだす姿に受講者は感嘆し、子どもらしい応答に時には笑みをこぼす場面も見られた。「子どもに投げかけられるテーマが大きい」「事実を伝えるだけではなく、子どもたちの話を聞くことが大切」「ヨーロッパ(フランス)では、子どもを“個”として認めている」という感想や気づきが発表された。子どもも自分の考えを表明できる存在として、「子ども理解」のあり方を改めて考えるきっかけとなったのではないだろうか。
グループワークでは、「子どもの遊びや活動が深まり、発展していくために実践者が何を大切にするか、どのような行動や言葉がけが重要か」「活動の流れや進め方、環境のあり方など実践の過程で大事にしてきたことは何か」を主題として意見交換が行われた。日々の実践に直接結びつく主題であり、どのグループも活発な議論が続いた。
本ゼミナールの総括として、川田センター長から子どもの「主体性」について話があった。そこでは、主体性を狭い自己決定ではなく、周囲の環境や他者との間の関係論として捉える視点が提示された。さらに、保育者自身も子どもとともに、関係や物語を紡いでいく存在であることを再認識させられる内容であった。
最後に、学びを深めた証として、受講者一人ひとりに修了証書・受講証書が手渡された。記念撮影や握手を交わす場面も見られ、和やかであたたかな雰囲気のうちにゼミナールは締めくくられた。
3回のプログラムを通して受講者同士の交流が深まり、子ども理解にとどまらず、人が他者や環境との関係の中で育っていく存在であるという人間理解へと学びが広がったように思う。そして関係性の中に身を置き、共に物語を紡いでいく「保育者」という営みそのものを、あらためて大切にしていきたいという思いを共有する場ともなった。
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(当日の様子)
映画の感想や気づきの共有から話題が広がり、話が尽きない様子



グループワークでも活発な議論が続いた



本ゼミナールを総括する講義

川田センター長より、受講者一人ひとりに修了証書・受講証書が手渡された
