北海道大学/大学院教育学研究院/教育学部
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専門分野の紹介

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臨床心理学講座

障害者臨床心理学

テーマ

当事者の生きられた経験に学び、障害を抱えて生き抜くことへの助力=ケアを考える。

紹介

なぜ、「当事者の生きられた経験に学ぶ」ことを冒頭にあげ、大切にするのか。それは、既知の体系化されたものの見方を鵜呑みにせず、当事者にとっての経験という視点から、「障害」の本質を捉え直し、ケアを問い直していく研究を目指す所以である。「障害」とは生活のしづらさであり、「生きづらさ」・「行きづらさ」でもある。この意味における「障害」は、個のなかに存在するものではなく、環境との関係において浮上するものと考える。したがって、ケアを探求していくときには、障害を抱える当事者のみならず、周囲の人や環境へと視野を広げて考えていく必要があるだろう。「問い」を深化させ、矛盾に向き合い、当事者にとって最善の利益と、ほどよい環境について考え続けることのできる臨床家がここから育つことを願いつつ、ケアの場において、泥臭い愚直なケアの担い手としてのあり方 を、ともに考えていきたい。研究方法としては地道な質的研究を主として取り組んでいる。「問い」・「発見」・「命名」を掘り起こす研究の楽しさをともに味わっていきたい。

求める学生像

・ケアの担い手の基本姿勢としての利他性と、あいまいでごちゃごちゃした事象に耐え抱えることのできる寛容さを持った学生を求めます。
・障害者及び精神障害(とりわけ統合失調症)者へ関心を寄せることができる学生を求めています。
・松田を指導教員として大学院修士課程入学をお考えの方は、臨床心理学専修コースを受験してください。

教員の紹介

修士論文・博士論文のテーマ

  • 支援するひとは、「かかわり」の中で何を得ているのか:ある療育者との語り合いから
  • 「参加」の視点から「障害理解」と「共生社会」のありようを探る
  • 不登校後において「不登校経験者」になるとは
  • 人との関わりを通して生起し変容する「何かをしたい」に、支援者はいかに応答しようとしているのか
  • 「多様性を尊重する」とは如何に表されうるのか
  • 障害のある人の「障害」の語りの生起過程及び変化に関する検討
 
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