青年期を多様な教育実践から考える。
子どもが大人になる過程を社会的・歴史的な視点を踏まえて検討する。具体的には次の3つを研究の視点として意識している。(1)教育・労働・福祉といった関連領域を横断的にとらえながら現代的な若者問題に応えること。(2)地域社会における具体的実践と照らし合わせながら検討すること。(3)「地方」や女性・ジェンダーなど社会の「周縁」から問題をとらえ返すこと。これを踏まえ、現在は以下のような研究活動を展開している。①地域共同体の変容と「青年」および青年集団の歴史・現状に関する研究。具体的には、全国の地域青年団、東日本大震災被災地域や北海道の農山村地域における若者の生活や仕事と社会活動、青年教育・ユースワークの実践に注目している。②若者の「不安定就労」を支える労働・社会・教育システムの歴史・現状に関する研究。具体的には、繊維産業女性労働者の歴史、勤労青年教育、「多様な」定時制高校・短期大学と企業・地域社会との関係に着目している。これらを通して、大人になる過程における若者たちの自己形成とそれを支える実践の条件を探究する。
現代社会への関心、ものごとを問い探求する姿勢。