私たちの研究室では、思春期から青年期にあたる人々を対象に、以下の3つの柱で研究をすすめていきたいと考えています。
(1)思春期から青年期にかけての基礎的な発達についての研究
例えば、思春期にモノの考え方やとらえ方が変わるという実感は誰もがあると思います。私たちのグループでは、こうした思考や認識の変化パターンやメカニズム、また他の現象(例えば、自尊心の低下やいじめなど)との関連性を明らかにしていきたいと思っています。
(2)問題行動についての研究
思春期から青年期は、様々な問題行動が頻出する時期でもあります。「こうした問題行動を起こすことを可能にする発達とは何か?」という視点から、この時期の問題行動のメカニズムを明らかにするとともに、「問題」という視点から人間の発達を理論的にとらえることを目指します。
(3)教育への応用についての研究
思春期の基礎的な発達過程およびこの時期に生じる問題行動についての研究を進めるとともに、それを学校を中心とした教育現場のなかで子どもに還元できないか模索していきます。研究で分かったことやデータをアカデミズムだけに閉じ込めず、現場の人たちと、時には子どもたちと共同で分析・議論することを通して、新たな解釈や応用の可能性を探って行きたいと思っています。