北海道大学/大学院教育学研究院/教育学部
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専門分野の紹介

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教育心理学講座

発達心理学

テーマ

思春期から青年期の発達およびそこで生じる諸問題についての研究

紹介

私たちの研究室では、思春期から青年期にあたる人々を対象に、以下の3つの柱で研究をすすめていきたいと考えています。

(1)思春期から青年期にかけての基礎的な発達についての研究
 例えば、思春期にモノの考え方やとらえ方が変わるという実感は誰もがあると思います。私たちのグループでは、こうした思考や認識の変化パターンやメカニズム、また他の現象(例えば、自尊心の低下やいじめなど)との関連性を明らかにしていきたいと思っています。

(2)問題行動についての研究
 思春期から青年期は、様々な問題行動が頻出する時期でもあります。「こうした問題行動を起こすことを可能にする発達とは何か?」という視点から、この時期の問題行動のメカニズムを明らかにするとともに、「問題」という視点から人間の発達を理論的にとらえることを目指します。

(3)教育への応用についての研究
 思春期の基礎的な発達過程およびこの時期に生じる問題行動についての研究を進めるとともに、それを学校を中心とした教育現場のなかで子どもに還元できないか模索していきます。研究で分かったことやデータをアカデミズムだけに閉じ込めず、現場の人たちと、時には子どもたちと共同で分析・議論することを通して、新たな解釈や応用の可能性を探って行きたいと思っています。

求める学生像

 思春期から青年期の発達および諸問題に関心を持つ方をお待ちしています。何か特定の分野の最先端を目指すというよりも、個性的な面白い研究をする人たちが集まる研究室にしていきたいと思っています。そして、個性的なテーマの追求が、結果として、その分野の最先端になることが理想です。そのため基本的には、研究室に所属する各人が自立したテーマをもち、それに向かって自ら追求する姿勢を尊重します。

 また教育や人々が抱える諸問題を扱いますので、心理学に限らず、広範な学問領域に対して関心をもつ方、研究の成果を現場に還元するのみならず、研究と実践の関係のあり方を常に問い直し続ける姿勢をもつ方を歓迎します。

 当研究室に関心を持たれた方、大学院受験をお考えの方は、教員の加藤(katou@edu.hokudai.ac.jp)まで、あらかじめご連絡ください。もちろん学外の方の受験も歓迎します。

教員の紹介

修士論文

〈スクールカースト〉、思春期の自己形成、小中移行期の学校適応、援助要請と愚痴など

博士論文

今まで8人の方が博士学位を取得しています。
タイトルは以下のとおりです。

1.中学生の仲間集団間の社会的地位と学校適応における関連性の検討

2.小規模の部活動における活動形成の論理:北海道の高校サッカー部での参与観察をもとに

3.日本の現代青年における自己の仮面性に関する検討 :「キャラ」を介した友人関係による不適応過程に着目して

4.児童生徒の自傷行為の発生要因と保健室を中心とした学校対応

5.学校外の支援施設における不登校回復過程と支援構造

6.自立を通した親子関係の変化とつながりの再検討:関係の中に生きる者が自立を目指すことの意味とは

7.The Process, Consequences, and Care of Aggravated Bullying Victimization: A Comprehensive Study(いじめ被害の深刻化プロセスとその影響及びケアに関する検討)

8. 小中移行における学校適応の変化過程と関連要因の縦断的検討:なぜ中 1 で不登校は増えるのか

大学院入学を希望する学生・社会人へ

心理学以外の領域からの方も歓迎しますが、できれば大学院入学以前に、基礎的な研究方法(調査・実験・観察etc.)や分析法(心理統計、質的分析etc.)を身につけていることが望ましいです。

研究グループの教員・大学院生の研究内容

本グループの教員が現在行っている研究は以下の通りです。
1.いじめについての研究
2.不登校のついての研究
3.思春期の性について研究
4.思春期の基礎的な発達過程についての研究
 
当研究室では、学外の組織や企業と積極的に共同研究を行っていきます。
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