15@th HOKKAIDOUNIVERSITY 北海道大学 大学院教育学院 -------- GRADUATE SCHOOL OF EDUCATION HOKKAIDO UNIVERSITY
GRADUA丁E SC 日 OOL OF EDUCATION 日OKKAIDO UNIVERSITY --- 北海道大学大学院教育学院•教育学研究院からのメッセージ 発達と学習の現代的課題にこたえる 教育学を創造する 大学院教育学研究科は修土課程と博士課程をもつ大 学院として 1953 (昭和28) 年4月 1 日に設置され、以来、 多くの有為な人材を送り出してきました。 いま、 21世紀という新しい世紀の巾で、日本の社会も 世界の動向も、これまで考えられなかったような大きな 変化と歴史的変革期を迎えています。学問の分野におい ても、自然科学、人文・社会科学を問わず、想像を超える ような大きな変動と新たな展開に向けての胎動を感じ させる動きがいくつも起き始めています。 研究と教育の新たな体制 私たちの大学院は、社会と学問の大きな変動にこたえ るために、 2007年4月から研究組織と教育組織を分離 し、教育学研究院と教育学院からなる新しい体制の下で 研究と教育を進めています。教育組織である教育学院は、 研究組織である教育学研究院とともに、「発達と学習の現 代的課題にこたえる教育学の創造」を目的にして教育・研 究を行っています。この目的に沿って学校教育だけでな く、家庭・地域・企業など社会の様々な領域での教育の問 題を扱っています。学校や社会における心や体の発達・学 習についての教育・研究も重要な領域になります。 教育学院で指導する幅広い教授陣 教育や発達は幅広い内容をもっていて、アプローチの 仕方も多様です。そのため、狭い意味での教育学をベー スにした教員だけでなく、心理学、社会学、体育学、社会 福祉学、医学、社会政策学、運動科学などを学問の禁礎に した教員もいます。多様な学問的背景を持つ教員によっ て、幅広い内容の学問が展開され、総合的な形で「発達と 学習の現代的課題にこたえる教育学の創造」を目指した 教育・研究が行われているのが、教育学院・教育学研究院 の特徴の一つです。 多様な背景を持つ大学院生が集まる教育学院 教育学院の大学院生は多様な背景をもった人々から 構成されています。一般の入試により北海道大学教育学 部から進学した院生、他大学から進学した院生、外国人 留学生入試により海外から入学した院生、社会人入試で 入学した社会人経験をもった院生がいます。多様な院生 が異なる専門分野での研究に励んでいます。 修了生の活躍の道 教育学院の院生は、修士課程を修了した後に、就職す る者とさらに研究を続けるために博士後期課程まで進 学する者に分かれます。修士課程修了後の就職先として は、教師や公認心理師を始めとする教育に関わる高度な 専門的職業だけでなく、公務員や一般企業を選ぶ者もい ます。博士後期課程に進学した者は、博士号の取得と大 学教員を始めとした研究職や教育関係の高度専門職に 従事する道を目指していきます。 北海道大学大学院教育学院・教育学研究院は、社会に 貢献する有為な人材(財)を育んでいくために、教職員一 丸となって学院・研究院での教育・研究を行っています。 興味を持たれた方は、この学院案内やウェブサイト、さ らに大学院進学説明会等を通して、より詳しい情報を入 手され、私たちとともに学ぶ道を検討してください。 皆さんとお会いできることを楽しみにしています。 CONTENTS 大学院教育学院・教育学研究院からのメッセージ ••1 修士課程進学を志す方ヘ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・•3 修士課程への出願から修了まで………………•……••4 博士後期課程進学を志す方へ…………•………•…·…•5 博士後期課程への出願から修了まで………………••6 修士課程の授業科目および履修基準………………••7 講座の内容と特徴・......・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・•9 教育学研究院・教育学院の構成と教員一覧……… 11 学生生活と支援制度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ •23 社会人入学を希望する方へ..…………..……••…••…25 教育学院へ留学を希望する方へ……………………•26 取得可能資格.................................................. ···27 修士課程修了者の進路・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ •28 博士後期課程修了者の進路・·…•……••..……..•…•… 29 修士学位論文題目一覧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ····30 博士学位論文題目一覧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ •33 入学試験案内と入学状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ··34 関連施設案内図.............................................. ···35
GRADしAL SCIIOOL O LDUCAIION HOKKAIDO Ul'-IVcRS IY 修士課程進学を志す方へ 修士課程への出願から修了まで 志望を考える前に カリキュラムと単位履修 志願者別に、注意事項があります。また、入試や、入学してからの行事・届出等やその際の注意事項について書いてあり ます。詳しい説明は、それぞれに書かれた頁をご参照ください。 ①研究テーマを考える 修土課程では、学部と違って自分で研究を進めることに なります。そのため、自分がどのようなテーマで研究をし たいのか、その研究に本学院がふさわしいのかどうかにつ いて考え、本学院を志望するかどうかを判断しなければな りません。 参考となるのが、 9~10頁で紹介している本学院を構成 する講座(8講座)とそれぞれに所属する教員の専門分野で す。そして、入学後に研究の指導・相談相手となるのが指導 教員です。 12~22頁に、本学院で指導教員となる全教員の 専門分野と研究内容を掲載しています。自分が研究したい テーマに合う、指導を受けたい教員を探してください。本案 内の他、ウェブサイトをご覧になり、最新情報もご確認くだ さい。入試の出願時には、「研究課題概要(研究目的·方法・計 画書)」の作成も必要です。指導を希望する教員には、出願の 前にコンタクトをとり、アドバイスを受けて研究テーマを 深めることをおすすめします。それぞれの専門分野の教員 が指導した過去3年分の修士論文の題目を30~32頁に掲 載していますので、合わせて参考にしてください。 ②取得可能な資格について 本学院では、教育職員の専修免許状と「公認心理師」受 験資格を得ることができます。取得可能な資格の詳細は、 27頁で確認してください。 研究指導と支援制度 ①入学後の所属 入学後は、指導教員が主宰するゼミに所属して研究を 進めていくことになります。また合わせて、別の専門分野 の教員の指導を受けることもできます。複数の教員のア ドバイスを受けることで、多角的に研究を考える機会が 開かれています。 教育学院の修士課程のカリキュラムは、専門的な講義、 淡習等のコースワークと修士論文に結びつくリサーチワー クによって構成されています。このうち、特に修士論文が童 視され、指導教員の専門分野に基づいた研究指導を支えに しながら、学問的な論文を完成させていくことになります。 完成した修士論文は、教育学院に所属する全ての人に公開 される発表会の場で報告され、評価されます。論文発表ま での道のりは平坦ではありませんが、その過程で院生は学 問的な専門的力量を身につけていきます。カリキュラムと 単位履修については、7~8頁をご覧ください。 社会の様々な分野における教育の実践を進めていくた めに、現職の社会人を受け入れる仕組み(社会人特別選抜) があります。また、社会人の仕事と研究の両立のために「長 期履修制度」もあります。詳しくは25頁をご覧ください。 留学希望者が修士課程を受験する前に研究生として出 願する場合、事前審査を受ける必要があります。詳しくは 26頁をご覧ください。 社会人入学を希望する方へ 本学院へ留学を希望する方へ 公認心理師受験資格取得を希望する方へ 大学院生に対し、研究指導と並行して、心理学的支援の実 践を教員の指導のもとに行っていきます。実習科目は1年次 から学内施設で始まり、修了時まで継続します。主に平日と 土曜日の昼間の時間帯に行われます。また、 1年次後期からは 学外施設での実習も集中的に行います(一部、継続的に行わ れるものもある)。多くの時間を実習を含めた公認心理師科 目の履修に費やすこととなります。公認心理師科目には履修 要件がありますので、詳しくは27頁をご覧ください。 ②経済面の支援制度 本学院には院生を経済的な側面からサポートする制度も 充実しています。詳しくは23~24頁を参照してください。 「 入学前 l 北海道大学 教育学部 北海道大学 他学部 他大学 全学部 社会人 (現職教員等) 研究課題概要(研究目的・方法・計画書)を作成します 留学希望者 1 次募集(8月下旬~9月上旬) 2次募集(2月上旬)※ 1次募集で合格者が定員に達した場合には行いません 研究生 ~ | 入学試験の詳細配〶i④ _•' レ 入学後/修士課程 1 —•• _•• 4月 ::i::l::;ょ入力‘く指導教員と相談して決定します) 1年次前期 〈履修の一例〉 5月 悶ロロニニロ]:三て作成します。 1 ---'--~'--------------= ------ - ---- 年— -8月――---------------------------------- 次__唄_________________________________________________ 10月上旬後期履習届ウェブ入力 1 限 2限 I 3限 教育学研究調査実験 ]] 下旬修士論文発表会/;先輩の修士論文発表会をみておきます。) }言三三言:ここ通2:)科16目単位]釦十11単位 2月 /パ界は畠::悶霜認翌f" 1年次後期 3月 格的な企業訪問・面接等が始まります。 4月 下旬前期履修届ウェブ入力 5月 論文構想を練り、指導教員と相談のうえ.__ --6一月__下匂修一士論文題自―提田――之く提出します。 木 2限 I 3限 4限 5限 (冬ターム)大学院共通授業科目 6限 メ 7限 特論B 特論A 7月 2--8月_主句_修土論文主皿発農会ぺ:轟真心累認雷り_____ 教育学研究調査実験 年 9月 ・教育学研究調査実験(必修)/3単位 次ー1-0一月________________芸2年次後期には修士論文の執筆が本格化します) :::::.E:::;:芦よび大学院共通授業科目/ 1 単位]合計8単位 讐=芯芯::口疇9塁言贔言:言置):竺竺こ芦二:口§xを25単位(3科目)L..U.履修]釦十11単位 --2ー 全匂□博丑覆入五試箪下`悶霜悶9:院生が‘ニロ 3月下旬修了 学位修士取得::百嵩9塁:~塁:亨塁ご芸れます~ 金 修士課程修了要件:合計30単位以上 (他研究科・学院の開講科目および大学院共通授業科目は10単位までを 修了要件の単位に含めることができる) カリキュラムと履修単位の基準・詳細伍〶7iり r 修士課程修了者の進路 l 玉 進学 北海道大学大学院博士後期課程 他大学大学院博士課程 就職 公務員(教員)、民間企業など 復職 (現職社会人大学院生) 月一 火 一 水一 木 一 金 3 4
GRADしAL SCIIOOL O LDUCAIION HOKKAIDO Ul'-IVcRS IY 博士後期課程進学を志す方へ 博士後期課程への出願から修了まで 1 博上後期課程では、リサーチワークとそれに基づく学 会等での発表や論文執筆が中心となります。修士課程の ような教室での授業はなく、指導教員から指導を受けな がら研究を進めることになります。積極的に学会や研究 会に参加し、発表を行うことや論文を書いて学術雑誌・ 書籍等に掲載されることが求められます。公開発表会を 経て、博士論文が水準に達したと認められれば、博士の 学位(博士号)が授与されることになります。 博士後期課程のカリキュラム 博士後期課程の単位認定の基準 博士後期課程を修了するには、課題研究 I • II (各2単 位)と総合研究 (8単位)を修得した上で、博士学位論文 を提出することが必要です。 ①課題研究 I • II (各2単位) 以下の種類の論文が掲載された場合に、課題研究 I. 課題研究 II の単位を申請できます。 ●博士後期課程在学中に国内外の学会機関誌や学術専 門誌に投稿し、査読を受けて掲載された論文。 ●博士後期課程在学中に『北海道大学大学院教育学研 究院紀要』に投稿し、査読を受けて掲載された論文。 ただし、単位認定されるのは課題研究 I または課題 研究 II のいずれか一つのみ。 ●博士後期課程在学以前に国内外の学会機関誌や学術 専門誌に投稿し、査読を受けて掲載された論文(掲載 決定および掲載の時期は、博士後期課程在学以前ま たは在学中のいずれでもよい)。ただし、単位認定さ れるのは課題研究 I または課題研究 II のいずれか一 つのみ。 ●博士後期課程在学中に学術研究書(教科書および一 般書は除く)の 1 章ないしは複数章に掲載された論文 (複数章を掲載した場合も、単位が認定されるのは、 学術研究書 l 冊につき課題研究 I または課題研究 II のいずれか一つのみ)。 ●博士後期課程在学中に申請者が代表として獲得した 各種の競争的研究資金によって行われた研究をまと めた論文(掲載誌は国内外の学会機関誌や学術専門 誌とし、そのほかに研究報告書形式のものも認めら れる)。 ●博士後期課程在学中に申請者が国内外の学会等にお ける研究発表学会賞等を受貨した研究についてまと めた論文(掲載誌は国内外の学会機関誌や学術専門 誌とする)。 ②総合研究(8単位) 学位論文執筆に向けて準備が整った者が、提出予定学 位論文の内容および論文作成計画・進捗状況を発表し、 審査を受けて認められることで単位を修得できます。 なお、下記の3つの要件を満たしていることが必要です。 ●博士学位論文中間発表会において、提出予定の学位 論文の内容および論文作成計画とその進捗状況が発 表されていること ●学位論文予備審査委員会の設置に向けての準備を始 めることが適当であると指導教員が認めていること ●課題研究 I 、課題研究 11 の単位をいずれも修得済み、 ないしは単位認定申請中であること 学位の取得 博士後期課程に3年以上在学し、「課題研究 I 」 2単位、 「課題研究 II 」 2単位および「総合研究」 8単位、合計 12単 位を修得した後、学位論文を提出し、指導教員を主査と する審査委員会の審査を受けて教授会で認められれば 博士(教育学)の学位が取得できます。 12単位を修得後、博士論文の審査が完了せずに退学 する場合は、単位取得退学として認められます。また、 単位取得退学後 l年以内であれば、学位論文(課程博士) の提出が認められます。学位論文を提出後、審査を受け て教授会で認められれば博士(教育学)の学位が取得で きます。 現在研究指導体制の改定作業が進行中です。新たな 学位申請プロセス(課程博士(在学者、単位修得退学 者))については、確定次第、速やかにお知らせします。 最新の梢報は教育学院の公式ウェブサイト等でご確認 ください。 志願者別に注意事項があります。また、それ以降の入試や、入学してからの行事・届出等やその際の注意事項について書 いてあります。詳しい説明は、それぞれの頁をご参照ください。 ' 入学前 1 本学院修士課程 社会人特別選抜によリ本学院の 他大学大学院修士課程 修了した者または修了見込みの者 修士課程に入学し修了した者 修了した者または修了見込みの者 または修了見込みの者 研究課題概要(修士論文の要旨と今後の研究計画)を作成します ●11 月初旬(6月上旬り:募集要項公表 ●2月上旬 (8月下旬~9月初旬り:入学試験 前 5月中旬(11 月上旬り…研究指導計画書作成 期 指導教員が学生と相談して作成し ます。指導教員が提出します。 博士後期課程には授業はありません。 研究指導計画書に基づき研究を進めます。 ※詳細は募集要項を ご確認ください。 入学試験の詳細~ ※( )は10月入学者の日程 前 期 1 博士学位論文中間発表会 〈単位取得の例〉 課題研究 I • II (各2単位) 単位申請ができる例 〇修士論文の一部を国内学会誌に投稿し、査読を 受けて論文が掲載された場合 02年次の研究成果を国際学会誌に投稿し、査読を 受けて論文が掲載された場合 総合研究(8単位) 単位の申請要件(下記 3 つとも満たすこと) 0博土学位論文中間発表会において、提出予定の 学位論文の内容および論文作成計画とその進捗 状況が発表されていること 0学位論文予備審査委員会の設置に向けての準備 を始めることが適当であると指導教員が認めて いること 〇課題研究 l 、課題研究 II の単位をいずれも取得 済み、ないしは取得申請中であること 後 博士論文提出 期 博士論文発表会 3月下旬(9月下旬り…修了 長期履修制度を利用する場合は履修期間が最長6年まで認められます ~ 単位取得退学→1 年以内に学位申請(学位論文提出)→審査→博士(教育学)取得 学位申請(学位論文提出)→審査→論文博士(教育学)取得 r 博士後期課程修了者の進路 1 研究職 大学、短期大学、研究機関など 就職 公務員(教員)、民間企業など 呵 復職 (現役社会人大学院生) 後期前期 後期 5 6
修士課程のカリキュラム 教育学院修士課程のカリキュラムは、以下の授業群から 構成されています。 ①「特論」(派習) 各教員の専門分野の基礎的・先端的な研究成果について 文献講読等を通じて学んでいくいわゆるゼミナールです。 ②「調査実験」(教育学調査実験、障害・臨床心理学調査実験) 指導教員による院生の個別指導が行われるほか、必要に 応じて講座や近接専門分野の複数教員による合同研究指導 および修士論文中間発表会などが行われます。 ®「教育学研究法」 教育学研究の方法を学びます。修士課程1年生を主な対 象とする研究法・調査法の入門的授業が開講されます。 現在開講されている(今後開講予定の)「特論」の講義題目 は下記の通りです。院生は自分が在籍していない講座の授 業も自由に履修できます。 II 学校教育論講座 授業科目 l □言言:、口:、言霜,;:言嘉‘\ ナンス論、教師教育論 '生涯学習論講座 コミュニティ教育※青年期教育論、裔等継続教育 授業科目 l 論比較高等教育論地域社会教育論 ※2025年度以降の科目名は未定 II教育社会論講座 授業科目 l 悶言言i言:[塁:~::言閾言特論、教育 ‘’教育心理学講座 授業科目 1:巴言ご言塁言;:言口□言;[] 認知・動機づけ論 ④「総合講義」 講義のほかに演習や実験実習、フィールドワークなど、 多様な形態で開講される授業です。一人の教員が特化した テーマを掘り下げる授業や、複数の教員が課題に総合的に アプローチする授業など、テーマや課題もさまざまです。 ⑤「教育学実践研究」 現職社会人院生が自ら勤務する職場等での実践を材料に 研究してレポート作成等を行うものです。 ⑥「国際特別研究」 海外の大学・研究機関·学校・教育機関・企業•NPO等で研 究活動・教育活動やフィールド調査、学会発表を行ったと きに単位を認めるものです。 ⑦「特別講義」 優れた研究者を招聘して実施する集中講義です。 ’'臨床心理学講座 授業科目 I :、口こ::.;アリング特論、福祉臨床心理学特 □健康教育論講座 授業科目 運動生理学、時間生物学 ’'身体教育論講座 授業科目 l スポーツ史、身体教育学、スポーツ社会学、運動制御論 ’'多元文化教育論講座 授業科目 l □言□]悶:雲言せ``;[こ口題、 修士課程における単位履修の基準と方法 ①修了要件 修士課程(博士前期課程)では、修了要件として、原則と して2年間で30単位以上を修得することと、修士論文の作 成・提出が必要になります。 ②他研究科等の授業科目の履修 本学院において教育上有益と判断された場合は、他研究 科等で履修した授業科目を本学院の修得すべき単位の一部 とすることができます。 ③既修得単位の認定 本学院に入学する前に大学院において修得した単位があ る場合、本学院において教育上有益と認めるときは、本学 院で修得すべき単位の一部としてみなすことができます。 ④単位互換制度 本学院と北海逍教育大学大学院は単位互換協定を結んで います。これにより、北海道教育大学大学院教育学研究科 の開講科目を特別聴講生として履修し、本学院の単位とす ることができます。 学期•開講時間および単位の計算方法 ① 4月~9月の前期と、10月~3月の後期からなる2学期制 をとっています。この間に、 8月初旬~9月下旬に夏季休業、 12月下旬~ 1 月初旬に冬季休業、 2月初旬~4月上旬に春季 休業があります。 ② l講時の授業時間は90分間です。本学院では、1日に6講 時開講しています。開講時間帯は次の通りです。 lゞ::~1 l:~1 l]:苔~ 1 l:::、 I ふ:芸~ 1 ふぺ言~ ⑤本学院以外の単位修得の上限 左記の②、③および④で修得した単位は、合計 10単位を 上限として、修士課程修了に必要な単位の一部とすること ができます。 ⑥授業科目の選択 授業科目の選択にあたっては、各自の研究課題に即しな がら、研究の進展に必要な授業科目等を指導教員と個別に 相談の上で決めていきます。修士課程の修学開始時であ る、 4月のはじめには、大学院生のためのガイダンスが毎年 開催されています。 ⑦修士論文の作成 修士論文の作成は、指導教員および専門分野の他の教員 等の研究指導を日常的に受けながら進めていきます。修士 論文作成のための指導は修±課程1年目から開始されます が、 2年日の6月には具休的なテーマや題目を決定し、 12月 下旬の論文提出締め切りをめざして研究の進展を図りま す。過去3年間に提出された修士論文の題目一覧を巻末に 載せています。 ③他大学•他大学院の教授を中心にした非常勤講師、およ び本研究院の教員による集中講義も夏季と冬季の休業期 間中に開講されています。 7 8
II学校教育論講座 グローバル化と科学技術革新が急激に進展する現代 社会にあって、教育の営みもまた現代的諸課題への対 応を迫られています。本講座は、これまでの教育学研究 の蓄積を批判的に継承し、発展させることで、こうした 諸課題に応えようとしています。具体的には、教育の歴 史的・思想的探求、望ましい公教育システムと学校経営 の解明、教員の力量形成の国際比較、教育の内容と方法 の学術的追求と創造、先端技術を用いた実践開発と いった幅広い視点から、教育学の新たな課題に取り組 み、問題解決に向けて研究しています。 学校教育論講座所属教員 ' 専門分野 | 江本理恵 教育工学(情報教育論) 大竹政美 教育方法学 教授 北村嘉恵 教育史 近藤健一郎 学校史 白水浩信 教育思想 横井敏郎 教育行政学 准教授 篠原岳司 学校経営論 張 揚 教師教育制度論 II生涯学習論講座 「地球時代」を迎えている現代社会は、子育て支援や 若者の移行問題、あるいは高齢期の生き方の創造、環境 問題と持続可能な社会づくりなど、挑戦的な課題を多 く抱えています。それらを解決するためには、新たな知 の創造と地域と社会の再構築が必要です。本講座の課 題は、社会教育・高等継続教育・生涯学習の視点から、上 記課題に取り組む新たな主体形成への学びとその支援 のあり方を、実践の論理と制度に即して明らかにする ことにあります。 生涯学習論講座所属教員 専門分野 教授 辻 智子 青年期教育論 光本 滋 高等継続教育 准教授 飯田直弘 比較高等教育論 講師 吉田弥生 社会教育学 助教 田中孝平 大学教育論 助手 丸山美貴子 社会教育学 II教育社会論講座 人は教育を通じて成長し、社会の担い手になります。 そのため、教育は個人の発達にとってだけでなく、社会 の維持や発展にとっても厘要な意義をもっています。 同時に、教育は社会のあり方から様々な影響を受けて います。教育のあり方は、社会の仕組みによって、様々 な形で条件づけられているのが現実です。この講座で は、産業、労働、福祉、キャリア、教育社会などに関する 社会諸科学の成果をふまえながら、教育と社会の関連 について、その現状と課題を探求しています。 教育社会論講座所属教員 ' 専門分野 | 上原慎一 産業教育 教授 亀野 淳 職業キャリア教育綸 駒川智子 職業能力形成論 上山浩次郎 教育社会学 准教授 佐々木宏 教育福祉論 鳥山まどか 教育福祉論 II教育心理学講座 乳幼児から青年、成人までの精神的・身体的発達と学 習に関わる諸問題を家庭、学校、さらには社会における 教育の営みと関連づけながら探究します。そこでは、人 間発達と学習の問題を発達心理学、認知心理学、生理心 理学、現象学の知見にもとづきながら、理論的、実証的 そして実践的に展開します。さらには教育学、特別支援 教育、神経科学、臨床心理学等の諸科学との連携によっ て幅広い視点から教育心理学に関わる諸閻題を考えて いきます。 教育心理学講座所属教員 闘臨床心理学講座 発達・教育・適応等に関する様々な困難を抱える人た ちに対する臨床心理学的援助についての実践的研究と 理論的研究を行います。家庭・学校・地域社会など日々 の営みに基づいて、当事者からの問いを大切にした研 究、実践を創出していくことを目指します。 臨床心理学講座所属教員 専門分野 | 教授 安達 潤 特殊教育・臨床心理学 松田康子 障害者臨床心理学 井出智博 福祉臨床心理学 准教授 岡田 智 発達臨床論 渡邊 誠 教育臨床心理学 助教 指方賢太 II健康教育論講座 健康教育論講座は、ライフスタイルが多様化した現 代社会において、心身の健康を維持するうえで重要と なる「睡眠」「生体リズム」「運動」について幅広い視点と 科学的知見に甚づいた研究・教育を実践できる人材の 育成をめざしています。本講座では、睡眠と生体リズム に深く関わる生物時計の仕組みを行動科学·生理学的 手法を用いて解明する時間生物学研究(生活健康学)、身 体運動という現象のなりたちを生理学的手法を用いて 解明する運動生理学研究(運動生理学)を通して、科学的 専門性と学問的実践性に裏付けられた社会に貞献しう る人材の育成を行っています。 健康教育論講座所属教員 教授 准教授 柚木孝敬 山仲勇二郎 II身体教育論講座 身体運動および身体文化に関する科学的研究を展開 すること、そしてそこから学校教育・地域教育における 身体運動の実践化のありようについて構想することを 課題としています。本講座では、身体運動を知覚ー運動 システムとしての人間と文化が交錯する地平で生ずる 現象と捉え(身体運動支援システム論)、さらに学校体育 や地域スポーツなどの身体を介した様々な教育へ接近 し(身体教育学)、体育・スポーツを歴史学的および社会 学的に考察することを特徴としています(身体文化論お よび体育社会学)。各専門分野の名称と担当教員は下表 の通りです。 身体教育論講座所属教員 ' 専門分野 教授 阿部匡樹 身体運動支援システム論 池田恵子 身体文化論 准教授 崎田嘉寛 身体教育学 山崎貴史 体育社会学 専門分野 運動生理学 時間生物学 ’'多元文化教育論講座 多言語・多文化社会における相互理解、協調、共生を 促進していくための教育のありかたを追究します。国 や地域を超えて人々や文化が活発に移動する時代にお いて、個人の発達や学習のあり方が多様な文化から大 きな影響を受けるようになっています。このような社 会の中で、どのような内容の発達と学習が営まれてい るのか、そこにいかなる問題が存在しているのかを、 様々な事例を通して探求・解明していきます。 多元文化教育論講座所属教員 ' 専門分野 | 河西哲子 視知覚認知過程論 教授 加藤弘通 発達心理学 JI|田 子邑 乳幼児発達論 関あゆみ 学習神経心理学 准教授 伊藤 示出 言語発達論 大谷和大 認知・動機づけ論 ' 専門分野 青木麻衣子 比較教育学 教授 ゲーマン・ジェフリー 教育人類学 土田映子 アメリカ地域研究 ブンテイロフ・ 比較文化研究 准教授 ゲオルギー 堀 晋也 言語教育学 ※助手は授業は担当しない , 10
研究と教育の体制 私たちの大学院は、社会と学問の大きな変動にこた すべての院生は、教育組織である教育学院に所属し えるために、研究組織としての教育学研究院と教育組 ています。教育学院は、教育学研究院の研究成果を十分 織としての教育学院からなる体制で、研究と教育を進 に生かし、教育の理論的・実践的課題を探究する研究者 めています。 研究組織としての教育学研究院は、教育基礎論、教育 社会科学、教育心理学、健康体育学の4分野を置き、子ど も発達臨床研究センターを附設して活発な研究活動を 展開しています。 4つの分野では、乳幼児期から高齢期 に至るまでの人間の精神的・身体的発達と学習の機制、 発達・学習を保障する教育活動・臨床的援助・社会的支 援の方法と制度、人が学び発達する社会の構造そのも のを多角的に探究しています。 附属子ども発達臨床研究センターは、人の発達を支 える援助実践、発達障害の子どもたちの困難の分析と 臨床的対応、教師の成長・発達のプロセスを研究する 3 つの研究部門をおき、上の4つの分野の橋渡しをしなが ら、教育をめぐる実践的な課題に応える研究を進めて います。 教員の所属 と、教育に関する高度な知識をもった専門職業人を養 成することを目標としています。 2011 年4月より臨床 心理学講座を設置するとともに、全体を学校教育論、生 涯学習論、教育社会論、教育心理学、臨床心理学、健康教 育論、身体教育論、多元文化教育論の8つの講座に再編 成しました。 修士学位論文・博士学位論文の指導をはじめとする 日常の教育・研究指導は、個々の教員·専門分野によっ て行われます。授業の一部も専門分野を単位にして行 われます。教育学研究院に所属する教員だけでなく、北 大内の他の研究院、機構に所属する教員も教育学院で の指導にあたります。 院生の所属 教育学研究院〈研究組織〉 ■教育基礎論分野 ..教育社会科学分野 ..教育心理学分野 ..健康体育学分野 . 教育学院〈教育組織〉 + 1 高等教育推進機構 I |メディア・コミュニケーション研究院 I 研究テーマ[教育言説の吟味を通して、 〈教育〉の自明性を問い直す いつ、誰が、どのような文脈で教育について語り継いできたのか?そんな言葉 に対する好奇心を抱き、これまでとは異なる形で世界と自分とについて思考し たい学生を歓迎します。教育思想とは〈教育(education)〉という言葉に領導され 白水滸信 た言説システムです。しかしその歴史は浅く、 15~16世紀までしか遡れません。 教授 古い外国語文献をもとに、近代教育言説はいかにして可能になったのか、歴史的 に解明していきたいと考えています。 北村嘉忠 教授 研究テーマ[〈教育〉にまつわる通念を問いかえす —手がかりは身近なモノ・コトのなかに 教育的営みをめぐるくわたしたち〉の経験を、歴史的資料に基づいて実証的に再 構成し吟味します。歴史的な資料とは、文字記録や非文字記録(絵画、写真、音声な ど)、モノ(文具、着物、墓標など)、場景など、多彩です。何が重要な資料か、何が意 味ある事実であるか、を見出し確定していくのは、究極的には自分自身です。個人 的な問いによって新たな資料へと導かれ、資料によって読み手の問いが鍛えられ ます。〈わたしたち〉の〈教育〉をめぐる常識や通念を再考する継続的な営みでもあ ります。 近藤健一郎 教授 研究テーマ[〈学校〉のありようを歴史的な視点で考える これまで学校に通ってきた経験から、学校とはこういうものと考えることは多 くあるでしょう。大学院での学びでは、学校というものが歴史的な過程でつくら れ、制度化され、変容してきたこと、そしてこれからもきっと変わり続けていくで あろうということを大事にしたいと思います。担当教員は近現代沖縄教育史を専 門とはしていますが、これまでの研究に学ぶことに加えて史料の収集分析を行な いながら、現代の学校がかかえる諸問題を歴史的にとらえ直してみたい方なら ば、どのようなテーマでも一緒に学んでみたいと思います。 横井敏郎 教授 研究テーマ[子ども・若者の学びと成長を保障する 教育行政・制度を探求する 子ども・若者の学びと成長を支えるために公教育のよりよい組織化のあり方 を考えるのが教育行政・制度論です。教育機会を保障する公教育制度のあり方、 教職員配置や雇用・勤務形態などの教育条件整備と地域格差、子ども・若者支援、 福祉と連携した教育行政・学校経営、分権改革下における地方教育行政の構造変 化、平等·公正・差異などの教育行政·制度を規定する規範原理・価値概念などを 現場調査や国際比較、法制度・政策分析の方法によって研究しています。 1 1 2 卜 日JF ヮ 立口 一究門門 達夕研部部 発ン援究究 支研研 もセ達床化 ど究発臨度 子研も高 悶言疇 曇 言 専 門分 野 【痴 が云 自 思想 】 一 専 門分 野 【勁 奴{ 自 中人 】 専 門分 野【 〗子 〖叙 中人 】 専 門 分野 【勁 奴 {旦 付 ヰ以 〗 子】
専門 分 野 【 〗 子 55認窓 呂 琴 躙】 ·『 専 門 分野 【勁 奴 { 自 一カ 迂 { 〗 子 】 美授 政 教 専 門分 野 【 勁奴 年 叩 抵 玖{ 自 回 叩 西塁 躙 】 専門 分 野 【 勁 奴 = 自 工 学子 ( 情 報 教 育 論 ) 】 専 門 分野 【 f i会 教 育学 】 専 門 分野 【宇 自 午+ 印 m年 叙 {自 琴 躙】 2 専 門 分 野 【 舌 向 竿 守 婢 醗 匡 訊 勁 奴 { 自 】 専 門 分野 【 比較 局等教育論】 篠原岳司 准教授 研究テーマ I 学習権保障の観点から 教育ガバナンスを探究する 学校は、公教育として人々の学習権を等しく保障するという極めて普遍的な使 命を帯びています。私はこの問題を、様々な人々の教育への願いを、等しく、そし て民主的な過程を通じ、専門的に束ねていく教育ガバナンスの実現課題と捉えて います。研究室では、以上の関心を共有した上で、スクール・リーダーシップ、地域 に開かれた学校づくり、市町村立高校、専門職の学び合うコミュニティ、教育職と 多様な専門職との協働等に対し、問いや疑問を持って追求しようとする大学院生 を求めています。 教科教育の一般理論の建設を目指して、 研究テーマ I ffll月ljの教科から照応する学問に遡り、 個別の教科に立ち返る 言語教育(外国語としての英語の教育、文学教育を含めた国語教育)や社会認 識教育(歴史教育、狭義の公民教育など)を中心として、照応する学問(言語に関 係する諸学問、文学研究や歴史学・社会諸科学、等々)の研究成果を踏まえて、子 どもの認識の論理的脈絡あるいは筋道にそって教育内容を構成・編成していま す。そのような教育内容の一つひとつについて、教材の構造と教授過程(学習過 程を伴う)が一体となった教授プログラムを提案して、教科教育の個別理論の構 築、さらには教科教育の一般理論の建設を目指そうとしています。 研究テーマ I 国際的視点から見る教師教育制度および 教員の生涯発達と学習プロセスの実態解明 これまで主に総合大学における教員養成教育の実態、即ちその教育カリキュラムの 内容と大学教員の意識·行動について現場調査を行い、大学教育と教師教育の質保証 の論点から「大学における教員養成」の質的分化を解明しました。現在、教師教育に関 張揚 する最新の国際的動向と課題を明らかにするために、日本を含むアジア諸国における 准教授 教員養成と研修制度およびその実態を比較研究しています。同時に、教員の生涯発達 と現職教員の学習プロセスについてのフィールドワークも実施しています。多角的な 視点を持って教師教育研究または教職に関する研究をしてみたい方を歓迎します。 研究テーマ 教育現場で発生した問題を対象に 時にはICTの力を借りて、より良い解決を目指す 私の研究テーマは、教育の現場で発生した問題に対する問題解決です。この問題解 決に、私は多くの場合ICTの力を借りますが、それだけでは解決しません。そのため、 「ICTを使う人(または組織)」までを含めて研究の対象としています。学生時代は、高等 江本理恵 学校の教科「情報」をテーマにしていましたが、現在は、大学教育の現場で発生する問 教授 題解決、例えばFD、 IR、教育の内部質保証システムなどをテーマにしています。私の専 門である教育工学は研究手法の学問なので、問題解決の場は大学以外の小中高その他 でも対応できると考えています。 吉田弥生 講師 研究テーマ i也桓[ぺ9令t舌ミて:の学び、大人の学びを探究する 学校外の教育活動や社会的実践における学習とその支援のあり方の解明に向 けて、特に、困難を抱えた人々がどのような学習を通して、自分らしく生きていく ためのコミュニティをつくり出していくのか、多様な他者といかに協同していく のか、という点に蒋目して取り組んでいます。私自身は、過疎地域の内発的発展に 取り組む事例に即して、地域住民が地域を主体的に創り変える過程について、歴 史資料・実践記録分析とフィールドワークを通して探究してきました。社会的課 題と格闘する人々の活動における学習や支援に関心のある方を歓迎します。 一辻智子 教授 研究テーマ I 青『勾こ箕月を多様な実践から考える 子どもが大人になる過程を社会的・歴史的な視点をもって研究しています。そ の際、教育・労働•福祉といった関連領域を横断的にとらえて現代的な若者問題 に応えること、地域社会における具体的実践にそくして検討・検証すること、地 方や女性・ジェンダーといった視点を組み込んだアプローチをとることを意識 しています。具体的には、農山漁村地域の変容と青年教育•青年活動にかかわる 研究、農村から都市へ移動した青年(女性)たちの労働・生活空間・教育(後期中等 教育/勤労青年教育)の歴史的展開を明らかにする研究を行っています。 研究テーマ I j,.こ与£召[コこの教育学的探究 20世紀中盤以降、伝統的な大学のあり方を問い直す動き(大学改革)が各国で広が りました。文化・学問の発展、経済社会の要請など要因はいくつかありますが、高等教 育の権利意識の高まりも重要なものの一つです。今日、高等教育は学校教育および継 光本滋 続教育の一部となり、人権としての教育として展開することが求められています。こ 教授 のような中で、これまでの大学改革の成果と課題を明らかにし、高等教育の理論的、 実践的な発展方向を探ることにとりくんでいます。 研究テーマ[高等教育の国際比較を通して 教育の特性や法則性について探究する 比較高等教育論では、比較教育学の見地からさまざまな国や地域の高等教育を比 較することにより、各国・地域の教育制度・政策の特徴や課題、それらの背景や要因、改 善方策などを分析・考察し、さらには教育の法則性について探究します。特に、イギリス 飯田 直弘 と日本を中心とする入試制度(資格制度)の国際•国内比較に研究関心があり、具体的 准教授 には、国家・分野横断型の資格(能力)承認・評価枠組みに括づく大学入学者選抜に関 する国際比較研究、多面的・総合的な評価に碁づく入学者選抜方法の開発に関する研 究、国際バカロレア・キャリア関連プログラム(IBCP) に関する研究に取り組んでいます。 13 14
専 門 分 野 【+ 〈 〗 子勁 奴 = 自 琴 躙 】 』『 専 門 分 野 【江 仁 ム = 勁 奴 { 自 〗 子 】 専門 分野 【部 が{自 江紅 ム=〗 子】 専 門 分 野【 # 年辛 末叫 叙 {自 】 専 門 分 野【 呻 呻 辛 未能 力 形 成論 】 専門 分 野 【勁 奴 { 自毎 呻 汎 皿琴 躙 】 専 門 分野 【 職業 キャ リ ア教 育論 】 研究テーマ I 大学における多様な学びの経験を 実証的・実践的に解明する 今日の大学教育は、大学進学率の上昇を背暴として学生の多様化が進行するな ど、一層複雑さが増しています。大学教育論では、複雑化した大学教育における正 課カリキュラム(授業や評価を含む)と正課外活動(学習支援など)の双方を対象 田中孝平 として、学生の関与や経験の様相、教職員の役割などについて実証的・実践的に解 助教 明していきます。その際、大学教育の前段階である高校教育における教育活動と の共通性・異質性の考慮、他国の大学教育との比較検討を通して、よりよい大学教 育の再創造を目指します。 研究テーマ I 子育て、子育ち、親育ち実践の協同による 学習・教育過程を考察する 現代の子育ちゃ子育て、教育問題は、個人での解決は不可能であり、親どうし、 地域での協力が不可欠ですが、現実には孤立がいっそう進行しています。つなが りを阻む子育て問題の構造的把握、より困難を抱えた親や地域住民が協同するた めに必要な支援とは何か。第一に、地域で子育て、子育ち、親育ち実践を担う人々 の協同活動を通しての学習・教育過程や条件の解明、第二にそのような実践を成 立させる場やコミュニティの特質についての解明を目指します。子育てに限ら ず、広く地域福祉活動に関心を持つ人とともに研究を行いたいと思っています。 §ゞ 1:山浩次郎 准教授 研究テーマ[教育と社会の関連を解明する 教育機会・達成の格差や不平等の実態について、特に高等教育の地域間格差に 注目し、その進学率の都道府県間格差の趨勢やメカニズムに関する研究を行っ てきました。また、近年では、こうした地域問格差に加えて、所得などの経済的要 因にも注目し、教育機会・達成の所得間格差に関する研究も行い始めています。 今後は、地域的要因と経済的要因との相互連関を糸口に、教育機会・達成の格差・ 不平等をもたらす多様な要囚の相互連関のあり方について、検討していきたい と考えています。 研究テーマ[産業労働と教育の関係そのものに迫る 労働と教育の関連については昔から様々な研究があります。しかし、具体的な 労働の諸問題 たとえば非正規雇用、長時間労働、ブラック企業等々 な ど、現代的な課題との関係で労働と教育の具体的な関係を解明しようとするな 上原偵ー らば、特定の産業分野における労働の現場で何が起きているか、という事柄に迫 教授 らなければなりません。ともに労働と教育の具体的な関係性の解明を目ざしま しょう。 研究テーマ I 労働におけるジェンダー平等に関する研究 企業を中心に、キャリア格差や長時間労働等の男女労働者が抱える問題とそ の是正に関する研究を行っています。企業(経営者や人事担当者)、管理職、一般 男女労働者へ調査を実施し、企業はどのような経営方針と雇用管理のもとで労 駒川 智子 働者を採用・配置·育成・評価・処遇しているのかを考察します。そして制度や職 教授 場文化に潜む問題を明らかにし、ジェンダー平等に向けた方途を理論的・実証的 に提示することを目指します。公正でやりがいのある職場づくりと男女がとも に仕事と家庭を大切にできる社会の実現に向けて、一緒に研究しましょう。 佐々木宏 准教授 烏山まどか 准教授 研究テーマ I 貧困・不平等に関する研究を通して 教育と福祉のあり方を考える 貧困が一人一人の人間の「生」をどのように傷つけるのか、またそれを和らげ るためにはどのような制度や援助が必要なのかという問いを抱きながら、国内 外のフィールドで調査研究をしてきました。その主な成果は、『インドにおける 教育の不平等』 (2011 年、明石書店)、『シリーズ 子どもの貧困③ 教える・学 ぶ:教育に何ができるか』(編著、 2019年、明石書店)、「戦後日本において貧困 問題の当事者運動はどう語られてきたのか一「生活と健康を守る会」運動を事例 に一」『社会文化論集』 17号 (2022年)などです。 研究テーマ I 貧困・不平等に関する研究を通して 教育と福祉のあり方を考える 家族の中の「お金」と家計管理にかかわる問題から貧困について研究していま す。特に、世帯内資源(貨幣)配分という観点をもって貧困を実証的に捉えることを 課題としています。たとえば、借金や滞納問題に直面したとき、家族はどのような 対応をとるのか、家計管理において中心的役割を果たす人(女性が多い)への資源 配分はどのようであるのか、その人にはこの問題はどのようなものとして経験さ れるのか、そして、それがどのような社会構造・制度的背景の下で発生しているの かなどです。こうした実証研究を貧困研究に位置づけていきたいと考えています。 研究テーマ I 老し盲『と職業の関係を実証的に探求する 日本には目立った資源がなく、あるのは人的資源のみです。知識埜盤社会 (Knowledge Based Society)の中で、この人的資源を高めていくことが軍要な 課題となっています。このため、教育の充実による人材開発もこれまで以上に重 亀野淳 要になっています。こうした観点から、近年の経済社会環境や労働市場の変化を 教授 考慮しながら、大学を中心としたキャリア教育のあり方、人材開発における教育 の効果や高等教育と産業社会との関連などを主要課題として研究を進めていま す。特に、統計分析等による定量的分析や海外との比較研究を行っています。 15 1 6
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