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2021年度公開講座・第2回「読み書きの苦手な子どもたち(講師:関あゆみ)」を開催しました

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2月25日(金)に、当センター主催の公開講座・第2回「読み書きの苦手な子どもたち~発達性ディスレクシアを知っていますか?~」を開催しました(オンライン)。講師はセンター兼任教員の関あゆみ准教授が、聞き手は同じく兼任教員の加藤弘通准教授が担当。全国各地から約110名の方が視聴してくださいました。講座後に寄せられたアンケートでは、「ディスレクシアを初めて知った」「ディスレクシアについて具体的に理解できた」という感想が多かった一方、「(読み書きの苦手な子どもを)支援する立場にあるので、もっと詳しい内容がききたかった」「当事者の困難さをもっと伝えてほしい」といった声もあり、さまざまな立場の方から関心を寄せていただいたことが伺えました。

下記に、お寄せいただいたご意見・ご感想の中から、いくつか抜粋して紹介いたします(いずれも掲載OKの許可をいただいた内容です)。この他にも、たくさんの声をいただきました。来年度以降の公開講座開催に向けて参考とさせていただきます。ありがとうございました。

当日、講座で用いたスライド資料(pdf)
↑ クリックするとご覧いただけます(無断転用を禁じます)。

 

受講者アンケートより

・発達障害の研修が多い中、ディスレクシアに絞って深く知ることができよかったです。理解力や知的に問題のない子は問題を丸暗記してテストを受けて、特性を見逃されてしまう話など事例も聞けてよかったです。

・職業上、ディスレクシアが判明する年代ではない子どもたちとの関わりが主です。(中略)直接、困難さに直面している子どもの力にはなれないかもしれませんが、今、目の前にいる子どもたちが大きくなったときに少しでも困難さを乗り越える力になるよう、日々の保育を大切にしたいと改めて感じました。

・本人たちはもっと苦しい思いをしているのではないか。この講座からはそれがなかなか伝わって来なかったと感じました。「カードで練習すること」「機能の発達がゆっくりなだけだ、ということ」、それがどれだけ本人たちにとって大変なことか、心を保っていくのに周囲の大人たちの慎重な支援がどれだけ必要か、そこにも焦点をあててほしかったです。

・(受講者からの)質問に関わる内容で、「この障害に限らず学校のクラス全体が仲間を受け入れる雰囲気があると良い」「そういったクラス作りが大切」というご意見になるほど、共感しました。

・学習障害の複雑さをひしひしと感じました。本人にとっては当たり前の状態が実は他の人からは病名がつくことであること。大人になってから気付く人も多いこと。早くわかって、対応してあげられたらと思います。でも、先生が言われたように、病名がある人だからやさしくしようではなく、苦手がある不得意がある人の状況を感じて自然に手助けできる社会ができるのがいいですね。

・事前質問のコーナーがあり、参加者の皆さんがどんな疑問を持っているのかも知ることができ、参考になりました。

・普段、読み書きに困難を抱えるお子さんたちの学習を見ております。定着が難しく、繰り返し行い、気持ちが折れないように声をかけていますが、現実何が原因になるか日常への対応や視点を学ぶことができました。自己理解の大切さと気づきへの声かけも課題だと感じます。

・短時間ながら、内容の濃いお話でした。機会があれば、さらに深くお聞きしたいです。